1/200 戦艦 大和
日本人の心の象徴でもある「戦艦大和」は世代を超えて愛されています。
若い世代には、1970年代に放映された松本零士作の「宇宙戦艦ヤマト」の方が身近に感じるかもしれません。ささきいさお氏が歌う主題歌(作詞:阿久悠、作曲:宮川泰)も有名です。
2005年4月、広島県呉市に開館した呉市海事歴史科学館(通称:大和ミュージアム)には、模型と称するには巨大すぎる全長26.3mの「1/10 大和」が、零式艦上戦闘機、人間魚雷「回天」等の実物と共に展示されており、同年末に公開された辺見じゅん原作の映画「男たちの大和/YAMATO」の効果も相まって大和ブームは衰える事を知らず、ミュージアムの来館者は既に400万人を越えています。
年間来館者数では、国立科学博物館(台東区上野)、鉄道博物館(さいたま市)、東京国立博物館(台東区上野)、江戸東京博物館(墨田区横網・両国)、九州国立博物館(福岡県太宰府市)と肩を並べる程の人気館となっています。
戦艦「大和」は多くの方がご存知のように大艦巨砲主義の終焉を飾るように昭和16年12月呉海軍工廠で誕生、その名は太平洋戦争に参加した12隻の日本戦艦の中でも特に有名でその巨大さ堅固さから「不沈艦」の代名詞にもなっています。
同型艦「武蔵」は翌年佐世保海軍工廠で誕生、昭和19年10月シブヤン海で米艦載機の攻撃により沈没、3番艦「信濃」はミッドウエーでの4空母壊滅を受けた事による施工方針変更により空母として誕生しますが、呉への回航途中潮岬沖で米潜水艦の雷撃によりあっけなく失われました。
工房 邦では大和の製作に「帆船 日本丸2世」並の力を注いでいます。
加工箇所は枚挙に暇がありませんが、特徴及び大きなものを以下に掲げます。
ベースとしたのは、大阪・小西製作所製(価格60万円)のキットで、キットとは名ばかりと思う程徹底的に加工しています。
* 船体はレジン(樹脂)製の一体整形品で重量は20キロあります。
* キットは、船体中央の艦橋基部・艦橋・煙突・後部構造物等がレジン製で、砲塔・高角砲・3連装機銃・錨・クレーン・カタパルト等はロストワックス(鋳造品)製の豪華なものです。
* 船体は、前部及び後部の鋼甲板には滑り止めを、木甲板は船体方向へ溝を切って、それぞれ甲板のモールド表現をしていますが、前者はモールドにばらつきがある為、滑り止めモールドのエッチング板を、後者には特注の0.5mm幅、厚さ1.0mmの檜材を貼っています。
* 船体に固定した砲塔ターレット・艦橋基部に甲板をつき合わせて貼っていきますので、船体全面に甲板を貼り、その上に構造物を載せる工法より見栄えが向上しています。
* 主錨の位置・角度にも拘り、実物写真にある大和の特徴ある艦首部の印象を重視した加工を行っています。
* 艦橋基部は両サイドの高角砲座部分を切除し、形状を変更する等新規に製作しています。また各層にはエッチング板による滑り止めを貼り付けています。
* 大和の象徴である艦橋は、全面的に改修しています。
* 煙突の蒸気管は、上下のケージングを追加する事により、奥に隠れた感じを再現しています。
* マストは、枠組みを組み直した上、サーチライト台を製作、支柱基部から支柱先端への梯子も取り付けています。
* 前後に2機ある電探にも相当の力を注いでいます。
* 甲板上ボラード(一部)の上部は、ミュージアムの大和を参考に開口してあります。
* 航空機取扱甲板は、0.2mm、0.3mmのプラ板の貼り合わせにエッチング板を組み込み、移送用レールに沿った部分のみの滑り止め表現を再現(後部甲板も同様に表現)しています。
* 同甲板舷側にあるグレイチングをエッチング板に変更し、周囲の防水縁も再現しています。
* 航空機取扱甲板から舷側のデッキ裏のY型ステーを再現すると共に、支柱下部のカッター取扱甲板への2段の階段を再現しています。
* キットの航空機格納庫部分は開口部が浅い為、大きく切削し、後部甲板と一体化したものを新たに製作して全面的に置換しています。
* 甲板上の2種ある25mm3連装機銃座及び後部機銃座を新たに製作しています。
* 空中線は大和ミュージアムモデルの状態を碍子と共に全て再現しています。
* 甲板上の明かり窓等を再現しています。
注:
・作品は大和ミュージアムの1/10大和を参考に昭和20年4月の沖縄特攻時を想定して製作していますが、写真の作品は、お客様のご要望により、主砲・副砲の防水覆未設、空中線支柱未撤去、航空機搭載の状態で仕上げています。
・写真撮影時には前部甲板上の指揮台が中央にありましたが、正しく右舷寄りに変更しています。
・「1/200 大和」のキットは、設計が古いのですが「ニチモ製」のものがありますので、こちらをベースにした製作も承ります。(価格は、仕様により別途お見積もりとなります。)
・大和は戦況の推移と共に、その姿は4種に分類されます。この何れかの姿、また2番艦「武蔵」の製作も承ります。
・・・特報・・・価格改定 次回製作分から大幅にお安くなります。 次回受注・製作分からベースとなるキットを現在の小西製作所製(樹脂製船体)から日本海軍艦艇模型保存会製(FRP製船体)に変更しますので、価格は現行作品の3,500,000円(税込3,750,000円)から2,980,000円(税込3,129,000円)と大幅にお安くなります。
1/200 戦艦 大和
価格:3,192,000円(税込、送料別)